バランスよく走力アップするために知っておきたい「ランニングメニューの5つのタイプ」
バランスよく走力をアップするためのタイプ分け
マラソンはシンプルなようで、かなり奥が深いスポーツ。
フルマラソンで目標を達成するためには、同じ練習をひたすら繰り返すだけでは、思ったほど走力アップにつながっていきません。
そこでスピードを上げて走ったり、長い距離を走ったりと、いろいろなバリエーションのメニューを取り入れていく必要があるのですが、セカンドウィンド四日市ではダニエルズのランニング・フォーミュラ 第3版を参考に、練習メニューを5つのタイプに分けて練習を実施していきます。
5つのランニングメニュー区分
セカンドウィンド四日市では走るペースや練習目的に応じて、ランニングメニューを5つのタイプに分けていきます。
1.B(Base Make)ラン・・・土台づくりラン
マラソントレーニングの全ての土台となり、5つのタイプの中で最も実施頻度が高いのがBラン。
このBランは会話ができる余裕あるペースで走る練習で、メニューとしてはジョギングやロング走(1時間半以上走る練習)などがあります。
主な練習目的としてはスタミナの土台となる身体作りなどがあります。
2.M(Marathon Pace)ラン・・・マラソンペースラン
Mランはその名のとおり、フルマラソンの目標ペースで走る練習で、レースが近づけば近づくほど重要度が増してきます。
このMランはジョギングよりは速いけど、テンポ走やインターバルほど速くはないペースで走る練習で、メニューとしては距離走などがあります。
主な練習目的としてはスタミナの土台となる身体作りなどがあります。
3.T(Threshold)ラン・・・閾値(いきち)ラン
Tランは多くの市民ランナーが苦手とするものの、レースに向けての実戦的な能力を身につけるためにかなり重要です。
このTランはフルマラソンやハーフマラソンの目標ペースよりは速く、インターバルほどは速くないペースで走る練習で、メニューとしてはテンポ走(ペース走)やクルーズインターバルなどがあります。
主な練習目的としては乳酸をエネルギーに変換する能力の向上などがあります。
4.I(Interval)ラン・・・インターバルラン
Iランは5つのタイプの中で最もきついと感じる方が多いものの、短い時間で大きな効果が見込める高効率メニューです。
このIランは全力の8〜9割前後のかなり速いペースで走る練習で、メニューはそのままインターバル走です・・・
主な練習目的としてはより多くの酸素を身体に取り込み、エネルギーに変換する能力の向上などがあります。
5.S(Speed)ラン・・・スピードラン
Sランはスピード強化やランニングフォームの改善など、他のメニューに比べると短距離走的な要素の高い練習です。
このSランは全力に近いペースで走る、もしくはかなり大きな動きでのドリル等を繰り返す練習で、メニューとしてはレペティションやヒルトレーニングなどがあります。
主な練習目的としては効率よく走れるフォームづくりなどがあります。
5つのタイプをバランスよく実施するのがいいのですが・・・
ダニエルズのランニング・フォーミュラ 第3版によると、日常の練習ではこの5つのタイプのメニューを、満遍なく実施していくのがベスト。
・・・ではあるのですが、この5つのメニューを満遍なく実施するのは市民ランナーにとってはかなりきつく、故障や疲労蓄積の大きな要因ともなりかねません。
特に身体に大きな負荷のかかるTラン・Iラン・Sランについては、市民ランナーの皆さんの場合、週に1回、多くても週2回に留めておいた方が無難です。
そこで目標レースのタイミングに応じて、特にTラン・Iラン・Sランの3つについては優先順位を決めていく必要があるのですが、その決め方については後日別の記事にしたいと思います。
今回の記事で参考にさせていただいた書籍
ベースボール・マガジン社 (2016-03-22)
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合同会社ランシスの運営を通じて「ランウォーク」×「ツーリズム」の掛け合わせ「ランウォークツーリズム」による、三重を走り歩く新たなモチベーション創りを模索しています。
またランニングコミュニティ「セカンドウィンド四日市」の運営や、三重県ウオーキング協会事務局長として広報等を担っています。