マラソンレースで目標達成するために強化したい4つの能力
トレーニングはその目的を知る事が重要
マラソンはシンプルなようで、かなり奥が深いスポーツで、同じような練習を毎日繰り返すだけでは、なかなか思うように走力アップにつなげる事ができません。
そこでスピードを上げて走る練習や、長い距離を走る練習など、いろいろなバリエーションのメニューを組み入れていく必要があります。
ただせっかくいろいろなバリエーションの練習を取り入れても、その練習を何のためにやっているのか分からなくては、それほど多くの効果は期待できません。
マラソンを走りきるために特に強化したい4つの能力
そこでマラソントレーニングにおいては、今何のために練習をしているかを知る事が大切になってくるのですが、セカンドウィンド四日市で特に重視している練習目的は下記の4つです。
1.スタミナの土台となる身体作り
スタミナの土台作りと言っても、強化したい能力はかなり多くあります。
その一つが走るうえで「主力級のエネルギー源となるグリコーゲンを身体に多く溜め込め、もう一つの主要エネルギー源である脂肪を有効利用できる」身体づくり。
そして長時間にわたり力を維持する、長い距離・時間を走るために重要な「遅筋」の強化。
身体の隅々まで酸素を行き渡らせる役割を担う「毛細血管」の拡大。
そしてその他諸々・・・
これらの事は全て長時間走り続けるための土台作りにつながり、またある種類のトレーニングでより効果的に強化していく事ができます。
2.効率よく走れるフォーム作り
ランニングにおいて「より少ないエネルギーで、いかにより速く走る事ができるか」を表すのに「、ランニングエコノミー」という言葉を使います。
このランニングエコノミーの向上に大きく関わってくると言われているのがランニングフォーム。
無駄のない効率よく前に進めるランニングフォームで走れるようになると、ランニングエコノミーは大きく向上するのですが、この能力もある種類のトレーニングで効果的に強化していく事ができます。
3.乳酸をエネルギーに変換する能力の向上
ランニングでの失速の大きな要因の一つに、乳酸が必要以上に筋肉に蓄積されてしまう事があります。
逆に言えば、乳酸を必要以上に溜め込まない身体を作る事ができれば、失速を抑えられる事はもちろん、余裕を持って走れるペースの向上にもつながります。
乳酸を溜め込まない身体を作るために最も重要なのは、エネルギー源ともなる乳酸を効率的にエネルギーに変換する能力の向上で、この能力もある種類のトレーニングで効果的に強化していく事ができます。
4.より多くの酸素を消費する能力の向上
どれだけ多くの酸素を筋肉に取り込み、その取り込んだ酸素をエネルギーを生成するために消費できるかを表す数値に「最大酸素摂取量」という言葉があります。
この最大酸素摂取量は有酸素運動能力を示す代表的な数値と言われていて、速いマラソンランナーは例外なくこの最大酸素摂取量が高いと言われています。
最大酸素摂取量の向上のためには、心肺機能の強化など様々な要素が必要となりますが、これらの能力もある種類のトレーニングで効果的に強化していく事ができます。
常に目的をしっかり理解してのトレーニングを!
上記の他にもマラソンで目標を達成するためには、スピードの強化などいくつかの能力を向上させていく必要がありますが、上記4つを向上させる事ができれば、ほとんどの問題は解決できます。
これらの4つの能力はバランスよく強化していく事が大切なのですが、こと初心者の方に関しては、まずスタミナの土台となる身体作りにじっくり時間をかける事が重要。
逆にある程度走力のある方で、強化したいポイントが明確な方は、上記4つのいずれかの能力を向上させるためのトレーニングを重点的に行なっていくのがオススメです。
いずれにせよマラソントレーニングで最も重要なのは、「なぜ今この練習をやっているのか?」をしっかり理解して実施する事。
この事だけは常に念頭に置いて、日々のトレーニングを実施するよう心がけてください!
今回の記事で参考にさせていただいた書籍
ベースボールマガジン社
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合同会社ランシスの運営を通じて「ランウォーク」×「ツーリズム」の掛け合わせ「ランウォークツーリズム」による、三重を走り歩く新たなモチベーション創りを模索しています。
またランニングコミュニティ「セカンドウィンド四日市」の運営や、三重県ウオーキング協会事務局長として広報等を担っています。