マラソンで重要な有酸素運動能力を決める最大酸素摂取量とは?
マラソンできつい練習というと、真っ先に思い浮かぶのが、疾走と休息のジョグ(もしくはウォーク)を交互に繰り返すインターバル。
インターバルは本当にきつい練習ですが、その分効果は大きなものが期待できます。
中でもインターバルで強化されると言われているのが「最大酸素摂取量」なのですが、最大酸素摂取量とは一体なんなのか・・・あいまいな方も多いのでは?
そこで今回の記事では最大酸素摂取量について詳しくみていきたいと思います。
最大酸素摂取量とは
最大酸素摂取量とは運動中に体内に摂取する事ができる酸素の、時間当たりの最大値の事です。
最大酸素摂取量は多くの酸素を筋肉に取り込んで、身体を動かし続ける必要があるマラソンランナーにとってかなり重要な数値で、有酸素運動能力の最大の目安とも言われています。
最大酸素摂取量の数値
最大酸素摂取量の数値は1分間・体重 1kg当たりでどれだけの酸素を体内に摂取できるかの数値で表します。
その数値は一般の男性で40~45ml/kg/分、標準的な市民ランナーの平均で55ml/kg/分、速い市民ランナーで60〜65ml/kg/分、トップランナーでは70ml/kg/分以上とかなり数値に開きが生じます。
一方女性は、男性のマイナス10%くらいの数値が出るようです。
この数値差を見るだけでも、いかに最大酸素摂取量がマラソンにおいて重要な要素か推し量る事ができます。
ちなみに5000mでトップクラスのランナーだと最大で85ml/kg/分を超える一方、マラソンランナーでそこまでの数値を記録する人はそれほど多くないようです。
最大酸素摂取量を上昇させる要因
最大酸素摂取量を上昇させる要因として挙げられるのが、主に下記の4つ。
・最大心拍数
・心拍ごとに送り出される血液量
・血液中のヘモグロビン量
・活動筋へ運搬される血液配分
中でもトレーニングによってこそ上昇させる事ができるのが、心拍ごとに送り出される血液量(1回拍出量と呼びます)。
この1回拍出量は運動強度を上げる事で強化する事ができますが、あまり強度を上げすぎるとあまり変化しなくなってしまうそうで、最も効果的に強化できる強度がインターバルで走るペースあたりと言われています。
インターバルで走るペースの目安
そんな最大酸素摂取量を上げるのに効果的なインターバルですが、走るペースの目安となるのが3kmから5kmのレースペース。
もしくは最高心拍数の94〜98%くらいという目安もあります。
いずれにせよ練習で走るにはかなりきついペースですが、マラソンで結果を出すために、最大酸素摂取量の底上げは必要不可欠!
・・・という事で、最近レースでの結果が伸び悩んでいる方こそ、積極的にインターバルを実施して、最大酸素摂取量の底上げにつなげてみてください!!
今回の記事で参考にさせていただいた書籍
ベースボールマガジン社
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合同会社ランシスの運営を通じて「ランウォーク」×「ツーリズム」の掛け合わせ「ランウォークツーリズム」による、三重を走り歩く新たなモチベーション創りを模索しています。
またランニングコミュニティ「セカンドウィンド四日市」の運営や、三重県ウオーキング協会事務局長として広報等を担っています。