LT値を向上させたい方にまずオススメなマラソンメニュー「クルーズインターバル」とは?

フルマラソンで後半で失速しないために
前半順調に走れていたのに、後半になっていきなり失速してしまった フルマラソンに挑戦された方の多くが経験されている事です。
その失速の大きな要因の一つとして、筋肉に乳酸が溜まりすぎる事があるという事を、先日の記事で書かせていただきました。
乳酸はペースを上げていくと徐々に溜まる量が増えてきますが、乳酸はエネルギー源の一つでもあるため、その事自体は問題ありません。
ただしあるペースまで上げて走っていると、急激に乳酸の溜まるのが早くなってしまう境があり、この境を超えるペースで走り続けると、思うように身体が動かなくなってしまいます。
乳酸を溜め込まないための身体をつくるためには?
この境あたりの運動負荷(ペース)をLT値と言い、乳酸を溜め込まない身体を作るには、このLT値もしくはLT値より少し楽なペース(LTペース)を維持して走り続ける練習が効果的です。
マラソンの後半失速予防やレースペース底上げにも関係する「LT」とは
代表的な練習メニューとしてはLTペースを維持して、20分以上の時間を走り続ける「テンポ走」があるのですが、テンポ走はかなりきつい練習では多くの市民ランナーが苦手とするメニュー。
そこでオススメなのが、LT値でのランニングと休息(ジョギング)を交互に繰り返すクルーズインターバルです。
クルーズインターバルとは
クルーズインターバルとはLT値あたりのペースを意識しての疾走と、休息(ジョギング)を交互に繰り返す練習の事。
LTあたりのペースの目安としては、呼吸はゼイゼイハアハアとまではいかず、ダニエルズのランニング・フォーミュラ 第3版によると「快適なきつさ」を感じ、30分ほどなら維持できそうと感じるくらいのペースで、一般的なインターバルに比べると多少余裕のあるペースで走ります。
その分疾走の距離もしくは本数は、一般的なインターバルより多めに走る練習では、セカンドウィンド四日市では1kmx10〜15本、2kmx5〜7本などの形でクルーズインターバルを実施しています。
クルーズインターバルは途中で休息を挟むため、テンポ走に比べると多少気軽に取り組む事ができるうえ、長く走る事ができるため、スタミナの強化にもつながります。
また一般的なインターバルに比べるとペースには多少余裕があるため、一般的なインターバルより多少気軽に取り組めるうえ、長く走れるため、同じくスタミナ強化にもつながります。
クルーズインターバルはこんな方にオススメ
クルーズインターバルは「走り込みもスピードも十分なのに、なぜかフルマラソン後半で失速してしまう」「ペースをかなり上げて走るインターバルやペース走はどうも苦手意識がある」という方にオススメです。
また走り始めてまだ日が浅い方でも、走る本数や距離を少なくすればいいだけですので、これからスピード練習を何かやってみたいという方にもオススメしやすいメニューと言えます。
そんな多くの方にオススメのクルーズインターバルですが、具体的なメニューには1kmx10〜15本、2kmx5〜7本だけでなく、いろいろなバリエーションで実施する事が可能。
さらにプラスアルファのメニューを追加すると、よりクルーズインターバルの効果を大きくする事ができます。
そんなクルーズインターバルのバリエーションメニュー、そしてプラスアルファのメニューについては後日別の記事にして紹介していきたいと思います!
今回の記事で参考にさせていただいた書籍
ベースボール・マガジン社 (2016-03-22)
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