ダニエルズのランニング・フォーミュラに学ぶ「5つのタイプのランニングトレーニング」
こんにちは。セカンドウィンド四日市代表の多田夏彦(@runsismie)です。
セカンドウィンド四日市では2017年度からはリディアード式理論をベースに、チームの練習メニューやスケジュールを組んでいこうと考えています。
ただリディアード式は仕事やプライベートなどで忙しい市民ランナーの方が取り組むには、多少きびしい箇所もあるため、いくつかのアレンジを加えていく必要があると思っています。
そんなアレンジの際におおいに参考にさせていただいているのが、「リディアードのランニング・バイブル」と双璧をなすランニング専門書の名著中の名著と言われるダニエルズのランニング・フォーミュラ 第3版。
今回の記事ではそのダニエルズのランニング・フォーミュラ 第3版で紹介されている5種類のランニングトレーニングについて、まずは見ていきたいと思います。
5つのタイプのランニングトレーニング
ランニング・フォーミュラでは下記5つのタイプのランニングトレーニングを、バランス良く実施していくことを推奨しています。
1.イージーランニング
2.マラソンペースランニング
3.閾値(いきち)ランニング
4.インターバルトレーニング
5.レペティショントレーニング
その一つ一つについて詳しく見ていきますと・・・
1.イージーランニング
イージーランニングとは余裕のある楽なペースでのランニングの事で、セカンドウィンド四日市の練習メニューでは「ジョギング」や「ロング走」(長い距離をジョギングペースで走る)がイージーランニングにあたります。
イージーランニングでは怪我予防のための身体づくり、心肺機能の強化、全身への血液の酸素運搬能力の強化、筋繊維を長い距離走り続けるのに有利な性質にするなどの働きがあります。
さらに徐々に走る距離を長くしていく事で、長い距離・時間を走りきることへの自信を深めていく効果も期待できます。
2.マラソンペースランニング
マラソンペースランニングとはその名のとおりフルマラソンでの目標設定ペース(ジョギングより少し速いペース)で長い距離を走る練習で、「距離走」がマラソンペースランニングにあたります。
マラソンペースランニングではイージーランニングと同様の効果に加えて、レース本番で走るペースに身体も心も慣らす、体内の糖質を温存して脂肪をエネルギー源として多めに使える身体づくりなどの効果も期待できます。
また何よりジョギングより少し速いレース目標目標設定ペースで、長い距離を走りきれる自信をつける事ができます。
3.閾値(いきち)ランニング
閾値ランニングとは結構きつい負荷ではあるものの、20〜30分間維持できるくらいのペース(マラソンペースより少し速いペース)で走る練習で、セカンドウィンド四日市の練習メニューではテンポ走(ペース走)やクルーズインターバル(設定本数が多い、もしくは設定距離が比較的長いインターバル)が閾値ランニングにあたります。
閾値ランニングでは血液中の乳酸を効率的にエネルギーに変え、血中乳酸濃度を一定の数値に抑えるための能力を高める効果が期待できます。
またマラソンでのレースペースより速いペースで、設定時間・距離を走りきることは、比較的速いペースを維持してそれなりに長い時間を走りきる自信をつける事ができます。
4.インターバルトレーニング
インターバルトレーニングとは全力の8割前後での速いペース(閾値ランニングより少し速いペース)で走るのと、余裕あるペースでのジョギングを交互に繰り返す練習で、セカンドウィンド四日市の練習メニューでは「1kmx5〜7本」、「400mx10本」などがあたります。
インターバルトレーニングでは、有酸素運動能力を測るうえで最も重要と言われる最大酸素摂取量の向上が期待できます。
またインターバルは今回紹介する5つのタイプのランニングの中でも最もきつい分、設定本数をやりきった時は大きな自信につながる事はもちろん、レース本番のきつい局面での耐性を強化する事ができます。
5.レペティショントレーニング
レペティショントレーニングとは全力に近いかなり速いペース(インターバルトレーニングより少し速いペース)で走るのと、完全な休息を交互に繰り返す練習で、セカンドウィンド四日市の練習メニューでも「レペティション」がレペティショントレーニングにあたります。
レペティションではランニング経済性を高める効果の他、スピード強化や無酸素能力を高める効果が期待できます。
またレペティションのような全力に近いペースで走る練習を定期的に入れていくと、心理的にもスピードの余裕度が上がってくるのを感じるはずです。
バランス良く組み合わせていく意識が大切ですが・・・
今回の記事ではダニエルズのランニング・フォーミュラ 第3版に紹介されている5つのタイプのランニングトレーニングを紹介させていただいたわけですが、この書籍ではこの5つのタイプのランニングトレーニングを1週間でバランスよく実施するのがベストとしています。
ただ忙しくなかなか練習時間を取るのが難しい方にとっては、上記5つのトレーニングを1週間ですべて実施するのは極めて困難・・・。
そこでシーズンごとに上記5つのタイプのランニングトレーニングの中で、何を優先にしていくべきかを知っておく必要があります。
そこで次回記事ではシーズンごとに、どのトレーニングを優先していくべきかについてダニエルズのランニング・フォーミュラ 第3版を参考に見ていきたいと思います。
ダニエルズのランニング・フォーミュラに学ぶ優先すべきレンニングトレーニングの順番
今回の記事で参考にさせていただいた書籍
ベースボール・マガジン社 (2016-03-22)
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合同会社ランシスの運営を通じて「ランウォーク」×「ツーリズム」の掛け合わせ「ランウォークツーリズム」による、三重を走り歩く新たなモチベーション創りを模索しています。
またランニングコミュニティ「セカンドウィンド四日市」の運営や、三重県ウオーキング協会事務局長として広報等を担っています。