世界的名コーチに学ぶ子供のためのマラソン指導方法(1)
こんにちは。セカンドウィンド四日市代表・多田夏彦です。
セカンドウィンド四日市では11月よりジュニアクラスをスタートします。
セカンドウィンド四日市・ジュニアクラスについて詳しくはこちら
小さい頃からマラソンに慣れしたしむ子供を一人でも多く増やしたいという趣旨の元、活動をスタートするジュニアチームですが、いざ子供たちにどのようなマラソン練習をさせればいいのか?と聞かれれば、まだ明確な答えは見つかっていません。
そんな私に大きなヒントを与えてくれる一冊の書籍があります。
それが世界で最も偉大なコーチとまで言われた故アーサー・リディアード氏が書いたリディアードのランニング・バイブル
その書籍の「第12章・少年・少女のランニング」の章を見ていきますと・・・
遊びながら陸上競技に親しませる
この章には最初に子供の指導に向けてこのような事が書かれています。
もしあなたが彼のトレーニングを励ましながら、彼が成熟するまでレースに出場させないようにできれば、それだけでもうオリンピックチャンピオンを育てるための基礎を築いたことになる
この言葉から、子供たちを指導する際は、励ましこそするものの、結果を求めてはいけない。
小さいうちは楽しみの要素を入れながら、勝ち負けにこだわらせずに走ることに親しませる事ができれば、子供たちは驚くような能力を発揮して、大きくなった時に素晴らしい成果を上げさせる事ができるという指針が一つ見えてきます。
何歳からマラソンのためのトレーニングをはじめさせていいか?
これからジュニアチームをスタートしていく上での悩み何才くらいから子供たちにマラソンのための練習を始めさせていいか?という事。
この疑問に対してリディアード氏は自身の経験や実験結果などから
7才ぐらいから何の悪影響も出さずにある程度の量の長距離を消化できる
と書いています。
なかには10才から12才の子供が1週間に120キロから160キロを走りこんだ事が、のちに競技者として成長していくというのはよくある話だとも書かれています。
ただ子供の身体は神経システムが安定しないので、大量の無酸素トレーニングには耐えられないとしている点には大きな注意が必要となりそうです。
どのくらいの距離を走らせていいか?
現在小学生の子が一人、大人に混じって練習会に参加してくれていますが、走る距離は軽く10キロを超えて走れるうえに、翌日筋肉痛も残らないとの事。
この子の場合はちょっと特別として、ジュニアチームをスタートするうえでの悩みの一つが「子供にどのくらいの距離を走らせていいか?」という事。
その疑問に対してリディアード氏はこのように書いています。
短距離走なら200m以下、中・長距離なら800m以上が子供のレースとして最適
ほとんどの子供は200mまでならかなり速く走れるものの、距離が300m〜400mを速く走り続けるとなると気分が悪くなったり、気絶したりとかなりのリスクがあるとの事。
この事から子供たちに短距離走的なのレペティションを実施させるなら、基本200mまでに抑えた方がよさそうです。
そして長い距離に関しては800m以上とだけ書かれていて、上限は特に書かれていません。
ただこの記述はレースでの距離ということもあり、トレーニングでどのくらいの距離まで走らせていいかについては、ジュニア練習での状況を見ながら上限を設定していく必要がありそうです。
ジュニアクラスメニュー・当面はロングジョグと200m以下のレペ中心で
上記内容よりセカンドウィンド四日市のジュニアチームで実施するメニュー、当面は余裕あるペースできつくならない程度に長い距離を走る「ロングジョグ」でスタミナの土台をつくるとともに、それだけでは飽きるという事で200m以下の距離のレペティションをプラスする形で組んでいこうと考えています。
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さらにリディアード氏は子供にオススメとして、あるメニューを紹介しています。
そのメニューについては後日別の記事として書かせていただきたいと思います!
今回の記事で参考にさせていただいた書籍
大修館書店
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合同会社ランシスの運営を通じて「ランウォーク」×「ツーリズム」の掛け合わせ「ランウォークツーリズム」による、三重を走り歩く新たなモチベーション創りを模索しています。
またランニングコミュニティ「セカンドウィンド四日市」の運営や、三重県ウオーキング協会事務局長として広報等を担っています。