ランニングでの着地はミッドフッド着地が正解?
ドラマ「陸王」のヒットで、にわかにミッドフッド着地という着地方法に注目が集まりました。
ミッドフッド着地とは足の裏の真ん中あたりから接地する着地方法の事で、ドラマの影響でにわかミッドフッド着地ランナーが増えたとか、増えないとか?
いろいろと議論を呼びやすいランニング時の着地方法ですが、実際のところミッドフッド着地が正解なのでしょうか?
ベストの着地方法は人それぞれ
いろいろ誤解を招いているようですが、ドラマ「陸王」では某イケメンランナーの場合、「○○選手の走りにはミッドフッド着地が合っている」といったニュアンスの事を登場人物が話しています。
この言葉が着地方法については最も正解と言え、ランナーの走り方によってはミッドフッド着地が合うというのが実際のところのようです。
着地方法には他にもかかとから接地するかかと(ヒール)着地、前足部から接地するフォアフット着地がありますが、ランナーそれぞれのフォームによって、ベストの着地方法は異なってきます。
つまり誰もに当てはまるベストの着地方法などありえないという事です。
ペースによっても着地方法は変わる
また同じランナーであっても、走るペースによって着地方法は変わってくる場合がほとんど。
ゆっくりのペースで走っていれば、ウォーキングの延長線でかかと着地にどうしてもなりやすく、ペースを上げて走れば、フォアフット着地もしくはミッドフッド着地になりやすくなります。
そのため普段の走りがフォアフット着地で、どれだけスピードのあるランナーでも、ジョギングなどゆっくり走る練習でフォアフット着地で走れば、どこかで着地に無理が出てしまい、故障のリスクが高くなります。
また私はかかと着地だ!・・・と言っている方でも、ペースを上げて走れば、知らず知らずのうちにミッドフッド着地、もしくはフォアフット着地になっている事はよくある事です。
ランニングの着地方法はほとんど解明されていない
実際ランニングマガジン クリール 2018年02月号 特集:着地を科学するによるとランニングの着地はとんでもなく複雑な動作で、多くのことが研究中の状況で、いろいろな根拠のない着地理論が一人歩きしている状態のようです。
科学の最先端においてもそのような状況で、下手にミッドフッド着地など一部の着地方法にこだわってしまうと、フォームを崩したり、無理な着地法で故障したりしてしまうリスクを増やすだけです。
・・・というわけでここ最近にわかに注目されるミッドフッド着地ですが、過剰な信奉は絶対に禁物です。
ただ今のにわかミッドフッド着地ブームを一つの機会に、自分の着地方法を見直してみる事自体は面白いとも思いますので、ちょっとしたジョギングなどの時に、いろいろな着地方法を試して、どの着地方法がしっくりくるかなど試してみるのもオススメといえます!!
今回の記事で参考にさせていただいた書籍
ランニングマガジン クリール 2018年02月号 特集:着地を科学する
合同会社ランシスの運営を通じて「ランウォーク」×「ツーリズム」の掛け合わせ「ランウォークツーリズム」による、三重を走り歩く新たなモチベーション創りを模索しています。
またランニングコミュニティ「セカンドウィンド四日市」の運営や、三重県ウオーキング協会事務局長として広報等を担っています。