リディアード式ヒルトレーニングに期待できる3つの役割
こんにちは。セカンドウィンド四日市代表の多田夏彦(@runsismie)です。
セカンドウィンド四日市では2017年度より青学の原監督をはじめ、多くのランニング指導者がその理論を信奉するリディアード式トレーニングを、練習メニューのベースとしていこうと考えています。
リディアード式トレーニングでは今だからこそ知っておきたい「リディアード式トレーニング」の基本原則の記事でも書かせていただきましたが、まず有酸素能力を鍛えスタミナの土台を作ってから、無酸素能力を強化するトレーニングに切り替えていく事を推奨しています。
その有酸素運動から無酸素運動に切り替えていく移行期に、故リディアード氏が実施すべきトレーニングとして推奨していたのが坂道を使って実施する「ヒルトレーニング」。
今回の記事では有酸素トレーニングから無酸素トレーニングへの移行時期にオススメな、「ヒルトレーニング」に期待できる3つの役割について見ていきたいと思います。
ヒルトレーニングに期待できる3つの役割
1.フォームの改善
2.安定した走りや故障予防につながる筋トレ効果
3.無酸素トレーニング前の下準備
その一つ一つについて見ていきますと・・・
1.フォームの改善
ランニングで効率良くスピードを上げて走るためには、「腰を前へ運ぶ」「頭の位置は高く」「ひざを高く引き上げる」などといった事を意識することが大切です。
リディアード式ヒルトレーニングではただ走るだけでなく、上記のような効率よく走るために大切な動きを取り入れたドリルを組み合わせていく事で、ランニングフォームを自然と改善していける効果も期待できます。
またこれらのドリルでは筋肉や関節まわりを大きく動かすことで、動的ストレッチを実施する事で期待できるような柔軟性、可動域の向上も見込めます。
2.安定した走りや故障予防につながる筋トレ効果
リディアード式ヒルトレーニングで実施するドリルはどれも身体を大きく動かすきついものである事に加えて、自分の体重が坂道によって大きなおもりになるため、体幹まわりを中心とした筋肉に大きな刺激が入ります。
その刺激によって筋トレをした時のように体幹まわりを中心とした筋肉が鍛えられ、ブレの少ない安定した走りにつながるとともに、体重の3倍以上とも言われる着地衝撃に耐えられる、故障の少ない身体づくりにもつながります。
さらにヒルトレーニングでは、ペースを上げて走るときに使われる「速筋」に刺激が入る速い動きを繰り返していく事で、ジョギングなどだけではなかなか強化できない速筋も効果的に強化する事ができます。
3.無酸素トレーニング前の下準備
上記のようにヒルトレーニングでは効率よく走るために必要なフォームづくりにつながり、筋トレ効果も期待できるうえ、無酸素能力も強化する事ができます。
ただレペティションやショートインターバルのような無酸素トレーニングに比べると、身体を極端に追い込むことはありません。
そのためペースをそれほど上げずに走る有酸素トレーニングから、かなりペースを上げて走る無酸素とトレーニングに切り替える時の下準備としては最適のトレーニングと言えます。
ヒルトレーニングは徐々に負荷を上げて行く事が大切
そんな多くの役割が期待できるヒルトレーニングですが、今まで余裕あるペースで走る練習のみを繰り返してきた方にとってはヒルトレーニングはかなりきついトレーニング。
そのためヒルトレーニング導入期には決して無理はせず、軽めの量・質からスタートし、徐々に負荷を上げていく事が大切です。
ヒルトレーニングの効果は徐々にではありますが、着実に効果は目に見えるものとなって現れてきますので、特に初期の段階では決してあせる事なく、着実にレベルアップにつなげていく意識を持つようにしましょう!!
今回の記事で参考にさせていただいた書籍
大修館書店
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合同会社ランシスの運営を通じて「ランウォーク」×「ツーリズム」の掛け合わせ「ランウォークツーリズム」による、三重を走り歩く新たなモチベーション創りを模索しています。
またランニングコミュニティ「セカンドウィンド四日市」の運営や、三重県ウオーキング協会事務局長として広報等を担っています。