多くの時間が取れない平日夜のペース走は「ATペース」で走る事がオススメ
こんにちは。四日市のマラソンチーム「セカンドウィンド四日市」代表兼ランニングコーチのらんしす@多田夏彦です。
今日のセカンドウィンド四日市の水曜夜練習会のメニューは5〜8キロのペース走。
ペース走とは一定のペースを維持して設定した距離を走る練習の事で、特に練習に多くの時間をさけない平日夜に実施するペース走は「ATペース」を維持して走って、効率よく走力アップにつなげていくのがオススメです。
「ATペース」という言葉に聞き馴染みのない方は多いと思いますが、このATペースの向上はマラソンレース本番での記録向上に必要不可欠。
そこで今回の記事では平日のペース走で意識したい「ATペース」について詳しく見ていきたいと思います。
ATペースとは
ATペースのATとはAnanerobic Threshold の略で「無酸素性作業閾値」の事を言います。
・・・と言ってもよくわからないと思いますが、言い換えると有酸素運動と無酸素運動の境界線の事で、ATペースで走るという事はすなわち「有酸素運動の上限ギリギリくらいのところで走る」くらいに捉えていただければ問題ないと思います。
長時間走り続ける事となるマラソンでは、酸素をじゅうぶんに身体に取り込んでエネルギー源を燃焼させる有酸素運動の領域からはみ出さない事が重要。
その領域のなかでも有酸素運動の上限ギリギリのところで走る事ができれば、よりよいパフォーマンスにつなげられる事は間違いありません!
ATペースの目安
ATペースの目安には血中乳酸濃度(単位:mmol)という数値が使われ、ペース走では2mmolで走る事が理想と言われていますが、mmolを測るには高額な機械が必要となるため、一般の方には計測が不可能です。
そこで手軽にATペースの目安を測る方法が手でも測れる脈拍数。
おおよその目安としては140〜160拍/分くらいのところが、2mmolに相当すると言われています。
そして感覚的には走り終わった時に「結構きつかったけどもう少し走ろうと思えば走れた・・・」くらいのところが目安。
この感覚は15キロからハーフマラソンでのレースペースくらいに相当する方が多いように感じます。
ATペースが向上すると・・・
ATペースが向上するという事は、有酸素状態で走れるペースが速くなるという事。
有酸素状態で走れるペースが速くなると、今まできついと思っていた走っていたペースで走っていても呼吸が上がりにくなる、つまり楽に走れるペースが速くなります!
ATペースを向上させるには
ATペースを向上させる一番の方法は、ATペースを維持して長い時間走り続ける事。
また走るペースが有酸素運動と無酸素運動の境界線ギリギリ、つまり有酸素運動の上限に近ければ近いほど、より効果的にATペースを向上させる事ができると言われています。
自分のATペースを把握するのは結構難しく・・・
上記のように今回の記事では平日の夜のペース走で意識したいATペースについて紹介してきたわけですが、自分自身のATペースを把握するのは結構難しく、多くの方がそのペースを掴みきれていません。
上記させていただいたとおり脈拍数から把握する方法もあるのですが、多くの方はおそらくやらないのではと思います・・・
そこでフルマラソンやハーフマラソンのレース結果などからATペースを把握する方法があるのですが、その詳しい目安については後日別の記事にして書かせていただきたいと思います。
合同会社ランシスの運営を通じて「ランウォーク」×「ツーリズム」の掛け合わせ「ランウォークツーリズム」による、三重を走り歩く新たなモチベーション創りを模索しています。
またランニングコミュニティ「セカンドウィンド四日市」の運営や、三重県ウオーキング協会事務局長として広報等を担っています。