平成の常勝軍団「駒澤大学」に学ぶ長距離トレーニング
レースシーズンに差し掛かり、チームとしても、よりレース本番に向けて実践的な練習メニューを充実させていきたい重要な時期になってきています。
そんな練習メニューの充実に向けて私が積極的にやっていくことにしたのが、陸上トップチームの練習メニューを積極的に研究していくこと。
トップチームの練習をそのまま市民ランナーチームの練習メニューにすることは不可能にしても、何かしらのヒントになることは絶対にあるはず。
・・・というわけで今回の記事ではトップチーム研究の第2回目として、大学駅伝の強豪にして「平成の常勝軍団」とまで言われる「駒澤大学」の練習メニューを大学駅伝強豪校の練習法―速くなるためのノウハウを完全公開! (B・B MOOK 850 スポーツシリーズ NO. 720)を参考に研究していこうと思います。
駒澤大学陸上部とは
駒澤大学陸上部は箱根駅伝総合優勝6回、全日本大学駅伝優勝12回、出雲駅伝優勝3回をはじめ、大学三代駅伝において常に上位校に名を連ねる大学屈指の強豪校。
現監督の大八木弘明監督は選手としても駒大で活躍、そして実業団を経て駒大の監督に就任した後は、シード権ギリギリだったチームに大改革を進め、常に優勝候補に名を連ねる強豪校にのし上げた大学長距離界屈指とも言える名将の誉れ高い指導者です。
OBには数多くの名選手がいすぎて、名を全て連ねるのは難しいですがマラソン元日本記録保持者の藤田敦史選手をはじめハーフマラソンで日本歴代10傑に入る村山健太選手や宇賀地強選手など名だたるランナーが名を連ねています。
指導方針をチェック
駒澤大学の指導方針は「長所を伸ばす」こと。
まずは積極的に練習に取り組めるよう各選手の長所を伸ばすところから始め、短所は直す必要を本人が感じた時にはじめて手をつけるそうです。
またスタミナとスピードの両面をバランスよく鍛えることが、将来の活躍につながるとの考えから、30キロまでの距離走からトラックまでバランスよくメニューに組み込んでいるようです。
朝練をチェック
朝練は5時半からアップ、6時集合で、12キロ前後のジョグが中心になるようです。
大切にしているのは基本練習であるジョグなど、当たり前の練習でいかに質を高めていくか。
そのためにポイント練習当日は身体の状態をチェックしたり身体の動きを意識して走ること、ポイント練習の翌日は疲労具合を見極め次のポイント練習につなげることなど、選手にジョグの重要性を考えながら走るように指導しているようです。
スピード練習をチェック
練習メニューの内容は400mや1000mのインターバルや12000〜16000mのペース走など比較的オーソドックスなメニュー。
ポイントとしてはペース設定を選手と相談して決めること。
選手本人にしか分からないコンディションを自分で把握させて、しっかり練習を終えれるよう、自己管理を選手に求めているそうです。
合宿もチェック
駒澤大学で最も重要な強化期間となる夏合宿は3週間にわたって続き、1週目と3週目に長野県野尻湖、2週目に志賀高原と場所を変えて実施しているそうです。
野尻湖のコースは無数の細かなアップダウンに加えて見上げるようなきつい登り坂があり、ここで脚筋力や粘り強さを強化。
志賀高原は標高が1000mを越えるため、心肺にかける負担が大きく、1週目で酷使した脚筋力を休めながらスタミナ養成につなげているようです。
まとめ
駒澤大学の練習メニューは比較的オーソドックスなものが多く、それほど特別なことをやっているようには感じませんでした。
ただし長所を伸ばすことから始め次に短所の強化、そしてスタミナとスピードをバランスよく強化していくという指導方針には強い感銘を受けました。
今シーズンも箱根駅伝をはじめ常勝軍団として結果が求められる駒澤大学。
個人的には大学の駅伝チームの中で最も応援している駒澤大学が、今週末10月8日(日)開催の出雲駅伝から始まる大学三大駅伝において、さらなる躍進を遂げてくれることを心より期待していきたいと思います!!
今回参考にさせていただいた書籍
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合同会社ランシスの運営を通じて「ランウォーク」×「ツーリズム」の掛け合わせ「ランウォークツーリズム」による、三重を走り歩く新たなモチベーション創りを模索しています。
またランニングコミュニティ「セカンドウィンド四日市」の運営や、三重県ウオーキング協会事務局長として広報等を担っています。