夏場のランニング直後の体重大幅減はかなり危険、という事でその対策は・・・
夏場のランニング直後の体重激減は嬉しい事?
夏場の暑い時期のランニングでは、走り終えた直後、びっくりするほど体重が減っている時があります。
本来なら喜んでいいこの体重減、特にダイエット目的でランニングを続けている方には、これ以上ないご褒美のように思われます。
・・・が実は夏場のランニング直後の体重減少は、それほど喜ばしいものではなかったりします。
夏場のランニング直後の体重減少は危険信号?
運動直後の体重減少のほとんどは、汗として体液(=電解質が溶けた水分)が身体の外に流れ出たもの。
身体の約60%は体液でできていて、体液は栄養素や酸素を運んだり、体温を調節したりと、ランニングのためにはもちろん、生命維持のために必須なもの。
身体からあまり多く流れ出ると、下記のようにランニングのパフォーマンス低下に陥ることはもちろん、最悪生命の危険にも関わります。
体重の1〜2%減・・・のどが乾く、ランニングのパフォーマンス低下
体重の3〜5%減・・・倦怠感、頭痛、めまい、嘔吐、立ちくらみ、食欲低下など
体重の5〜9%減・・・血圧・臓器血流の低下
体重の10%以上減・・・昏睡、心不全など、最悪死に至ることも
夏場だとランニング直後に1kgから2kg減る事はそれほど珍しい事でもありませんが、実はこの段階で脱水状態の可能性が。
脱水状態だと走り終えた直後はなんとかなったものの、その後の生活にも支障が出る可能性も高いため、脱水対策は絶対に必要不可欠です。
夏場にオススメの脱水症状対策は?
1.ランニング直後の体重測定
夏場の脱水対策としてまず実施すべきは、水分補給がしっかりできているかのチェック。
その水分補給ができているかのチェック方法として、一番手っ取り早いのはランニング前と直後の体重を測定することによって、ランニングでの体重減少量を測定する方法があります。
この測定で1%未満の体重減少に抑えられていれば、夏場であれば水分補給がじゅうぶんできているサイン。
一方2%以上体重が減少している場合は、水分補給方法を見直す必要があります。
2.ランニング時はとにかくこまめな水分補給を心がける
夏場の暑い日は喉が乾くのも早く、1度の水分補給でついついがぶ飲みをしてしまいがち。
ですが人間の胃が吸収できる1回の水分吸収量は200〜250mlと言われており、一度に大量の水分を摂っても全く意味がありません。
そこで夏場の暑い時期であっても1度の水分補給時に大量に摂るのではなく、コップ一杯程度の水分を、何度も何度もこまめに摂る意識が必要となります。
また夏場の水分補給では飲む量も大切ですが、同時に何を飲むかも重要。
汗からは水分だけでなく、ナトリウムなどの電解質が流れ出ますが、ナトリウム不足も走りに深刻な状態を起こしかねません。
そこでランニング時の水分補給は、特に夏場に関しては、電解質(特にナトリウム)を含んだスポーツドリンクが、入手しやすさからもベストの選択肢と言えます。
3.日常の食事も意識
脱水対策のためには、ランニング時の水分補給も大切ですが、同様に大切なのが日常の食事。
1日に補給する水分のうち、約半分は日常の食事から補給されています。
そのため日常の食事での水分補給も脱水対策には重要になってくるのですが、特に夏場にオススメなのは、水分だけでなくミネラルを多く含む下記の3つ。
・汁物(味噌汁やスープなど)
・夏野菜(トマト、なすなど)
・果物(すいか、もも、梨など)
夏場は暑さで食欲をなくしてしまいがちですが、上記3つは食欲不振の時でも比較的口に入れやすいものばかりですので、意識して摂るよう心がけましょう。
脱水対策で夏場のランニングを乗り切ろう
夏場のランニングは誰もが本当にきつく、ついついサボってしまいがち。
ただ脱水症状対策として、水分補給さえしっかりできれいれば、それなりの練習の質は確保できます。
夏場にある程度の練習ができていれば、秋のシーズンになった時より高い質の練習ができ、その事は秋レースの結果にも直結します。
・・・というわけでまだまだ残暑が続きそうな今年の夏ですが、脱水症状対策をしっかりする事で、夏場のランニングを乗り切り、秋のシーズンにしっかりと備えていきましょう!!
合同会社ランシスの運営を通じて「ランウォーク」×「ツーリズム」の掛け合わせ「ランウォークツーリズム」による、三重を走り歩く新たなモチベーション創りを模索しています。
またランニングコミュニティ「セカンドウィンド四日市」の運営や、三重県ウオーキング協会事務局長として広報等を担っています。