フルマラソンでの失速を予防するために大切な「脂質」に関する話
フルマラソン失速の要因となるグリコーゲン枯渇の対策は?
フルマラソンの後半で失速しないためには、グリコーゲンの枯渇を抑えることが大切です。
そのグリコーゲンの枯渇対策のためにまず意識したいのが、グリコーゲンを少しでも多く蓄えられる身体づくり。
フルマラソンでの失速の大きな要因となる「グリコーゲン」に関する話
そしてもう一つがグリコーゲン(糖質)と並ぶ、ランニング時の大きなエネルギー源となる脂質の有効活用です。
脂質は大きな力を生み出すエネルギー源
脂質は実は最も大きなエネルギー源となり、糖質が1gあたり4kcalに対し、脂質は1gあたり9kcalと糖質の倍以上のエネルギーを生み出します。
また脂質はグリコーゲンよりもはるかに多くの量を、体内に蓄えられることができる点も大きな特徴です。
そんな大きなエネルギーを生み出し、しかも多く蓄えられる脂質ですが、最大の問題は糖質ほど酸素を効率的にエネルギーを生み出せない点。
ただしトレーニング次第では、脂質をエネルギー源として効率よく使える身体を作れるようになります。
脂質を効率的にエネルギー源にするためのトレーニングとは?
脂質を効率的にエネルギーにすることができれば、グリコーゲンの利用を節約することができるようになり、フルマラソン後半での失速のリスクを大幅に軽減できます。
そんな脂質を効率的にエネルギーにするためには、下記のようなトレーニングを続けていく必要があります。
脂質は走り始めの段階からエネルギーとして利用されるものの、グリコーゲンに比べるとその量は極めて少量。
・・・なのですが走り始めて20分ほど経つと、糖質と脂質のエネルギー利用比率が逆転し、資質が積極的にエネルギー源として利用されやすくなります。
そのため脂質をエネルギー源として利用する身体をつくるためには、20分以上のできるだけ長い時間走り続けるトレーニングが必要となってきます。
また脂質は呼吸がゼイゼイ言うほど運動負荷が高いとエネルギー源として使われにくく、運動負荷が低い方がエネルギー源として利用されやすいため、会話を楽しめる、呼吸が乱れない程度のペースで走り続ける意識を持つ事も必要です。
さらにグリコーゲンが枯渇しがちな早朝などを走る際は、脂質をエネルギー源として利用せざるを得ないため、結果として脂質を積極的に利用する身体づくりにつながります。
グリコーゲン枯渇予防に最もオススメはロング走
フルマラソン後半での失速の大きな要因となるグリコーゲン枯渇を予防するためには、より多くのグリコーゲンを蓄えられる、そして脂質をより効率的に使える身体をつくる必要があります。
そのためには日常のトレーニングでできるだけ余裕のあるペースで20分以上走り続け、なおかつ走り終えた時にグリコーゲンを使い果たせるようなメニューを実施する事が必要となってきます。
そんなグリコーゲンを枯渇させない身体を作るために、最もオススメとされているのが「ロング走」。
そのロング走について詳しくは、別の記事にてあらためて紹介してきたいと思っています!
今回の記事で参考にさせていただいた書籍
ベースボールマガジン社
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合同会社ランシスの運営を通じて「ランウォーク」×「ツーリズム」の掛け合わせ「ランウォークツーリズム」による、三重を走り歩く新たなモチベーション創りを模索しています。
またランニングコミュニティ「セカンドウィンド四日市」の運営や、三重県ウオーキング協会事務局長として広報等を担っています。