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フルマラソンでの失速の大きな要因となる「グリコーゲン」に関する話

マラソン後半での失速の要因は乳酸だけではなく・・・

フルマラソン後半での失速は、多くのランナーが悩みのタネとするところ。

その要因の一つとして、先日の記事で乳酸が溜まりすぎる事を紹介しました。

フルマラソンの後半で失速しないために知っておきたい「乳酸」に関する知識

ただ市民ランナーの場合、乳酸が溜まりすぎる事以上に、大きな後半の失速の要因となるのがグリコーゲンの枯渇です。

グリコーゲンが枯渇すると・・・

ランニングで真っ先に利用されるエネルギー源となるのが糖質。

この糖質は肝臓で「グリコーゲン」に変換されて、体内に貯蔵されます。

そしてこのグリコーゲンがさらに分解されたものが、筋肉に移動して、エネルギーを生み出してくれます。

ただし体内でグリコーゲンが貯蔵できる量は限られているため、フルマラソンのような長い距離を走り続けていると、どうしても途中で枯渇してしまいます。

このグリコーゲンが枯渇されると、糖質と並ぶエネルギー源である「脂質」に頼って走らなければならなくなりますが、脂質は糖質ほど酸素を効率的にエネルギーを生み出せないため、どうしても失速せざるを得なくなってしまいます。

グリコーゲンを身体に多く貯蔵するためには?

グリコーゲンをフルマラソンの途中で枯渇させないための対策として、真っ先に挙げられるのがレース3日前から糖質を多めに摂る「カーボローディング」。

ただしこのカーボローディングはレース直前期にしか、実施する事はできません。

一方日々の練習の中でも、グリコーゲンをレース中に少しでも長く持続させるためにできる事があります。

その方法は日々の練習で、終了時にグリコーゲンを使い果たすよう工夫する事。

グリコーゲンを使い果たすと、身体には大きな刺激が入ります。

人の身体は刺激が入ると、その刺激に適応するようにできています。

この適応によりグリコーゲンを使い果たすと、次回に向けてより多くのグリコーゲンを貯蔵できるように身体が適応していきます。

グリコーゲンをレース中持続させるためのもう一つの鍵

フルマラソン後半での大失速の大きな要因となるのが、グリコーゲンの枯渇。

そのグリコーゲン枯渇対策のためには、上記のようにグリコーゲンを使い果たすような練習も必要となってきます。

ただどれだけグリコーゲンを身体に多く貯蔵できるようになっても、その貯蔵量には限界があり、フルマラソンのような長い距離を走りきるだけの量を蓄えるのは極めて困難です。

そこで次はグリコーゲンを少しでも節約しながら走る方法を考えなければならないわけですが、その鍵となるのが「脂質の有効利用」。

その脂質を有効利用するための身体を作るための方法については、下記の記事をご参考ください!

フルマラソンでの失速を予防するために大切な「脂質」に関する話

今回の記事で参考にさせていただいた書籍

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